[戀(恋)]
千々に乱れる恋心
◆解字
会意兼形声
戀の上部(音レン)は「絲+言(ことばでけじめをつける)」からなり、もつれた糸にけじめをつけようとしても容易に分けられないこと。乱(もつれる)と同系のことば。戀はそれを音符とし、心を加えた字で、心がさまざまに乱れて思いわび、思い切りがつかないこと。
◆単語家族
乱・巒(ラン)(きりがなく連なって続く山々)・「戀−心+子」(ラン)・(レン)(もつれ連なってうまれる双生児)などと同系。
◆音
レン【呉音・漢音】
◆訓
こう, こい, こいしい
◆意味
(1)こう(こふ)。こいしい(こひし)。断ち切れずに心が引かれる。思いわびる。いつまでも慕わしく心が乱れるさま。「留恋」「恋桟(レンサン)(職をほしがって執着する)」
「羈鳥恋旧林=羈鳥は旧林を恋ふ」〔陶潜・帰園田居〕
(2)こい(こひ)。男女が慕い合って思い乱れる気持ち。「悲恋」
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